今回はスピンドル。モーターを標準の775モーターからブラシレスモーター LD42WS-250W へ換装します。このモーターはコントローラーとセットでAliExpressで調達したものです。検索するといろんなお店で扱ってるので定番なんだと思いますが、いざ使おうとしてこの LD42WS-250W やコントローラー LD-WS4810 をググっても出てくるのは販売ページばかりで、詳細な実装例はほとんど出てきません。ロシア語のはあるけど読めないし。
LD42WS-250W は DC24V/250W、胴径42mm、最高12,000rpmのブラシレスモーターです。胴径が775モーターと同じなのでそのままCNC1310にセットできます。8色のカラフルな線が出ていますが、この結線については後述。
LD-WS4810 は DC24-48V/10A 駆動のブラシレスモーター用ドライバーです。回転速度指示は0-5Vのアナログか10-300HzのPWMで入れることになっています。モーターとの結線は色で指示されてます。この配色を信じていいのか不安を感じつつ、信じて繋いだら回ったの結果オーライ。電流は無負荷最高速度で1Aちょっとでした。10Aに備えて大きめの電源用意したのだけど無駄だったかも。回転音は775に比べると圧倒的に静かです。
モーター単独での動作確認ができたのでCNCボードと接続していきます。動作確認に使用するのは前回に引き続きCandleです。まずはパラメータを合わせます。初期状態GRBLの最高回転速度は1000回転になっているので、コンソールから $30=12000 と送って上限を12000回転に設定し直します。Candleの最大回転数設定も変更します。
コントロールボード(MKS DLC V2.1)からの出力は1kHzのPWMでした。出力端子はボードの左端に3つ、LASER、MOTOR、TTLがありますが、LASERとMOTORはコネクタ形状が違うだけでピーク電圧=電源電圧のPWMが、TTLは5VのPWMが出力されます。下の写真は3000回転と9000回転を設定した時のTTL出力の波形です。
LD-WS4810 が受け付ける回転指示は0-5Vのアナログ電圧か10-300HzのPWMってことになっています。1kHzは範囲外だけどなーと思いつつ繋いだら動いちゃいました(TTL-GをLD-WS4810のGNDへ、TTL-SをLD-WS4810のSVに接続)。LD-WS4810がアナログ電圧とPWMを同じ端子で受けているところからして、おそらくLPFが入っていてPWMもアナログ電圧として受けているんだと思います。もともと10-300Hzなんて遅い信号を想定してるので、カットオフ周波数も十分低いでしょうから1kHzでも大丈夫だった、と。ただ、個人の推測なのでこの接続で使用するのは自己責任です。
なにはともあれこれで使えるようになった、と思ったのも束の間、致命的な問題が判明しました。Z軸を一番下まで下げてもビットが天板に届かず1cmくらい隙間が生じます。これ、コレット含む軸長が775は47mmぐらいなのに対し、LD42WS-250Wは37mmしかないのが原因です。さらに軸周りの段差径が大きくて下のプレートにはまらないので座りが悪く、胴部分を押さえつけるネジ1本だけ固定という何とも頼りない状態になります。これはハードに修正しないとダメそう、ということでまだまだ本格運用は遠い。
Zの範囲は狭くなりますが枠を天地逆にして天板底上げで凌いでます。
固定は775と同じ位置に下のプレートをガイドがわりにタップ切りました。
コメントありがとうございます。モーター側にタップ立てるのは盲点でした。やってみたいと思う一方でモーター壊したら…と思うとなかなか踏み切れない臆病者です。今はモーターのネジを延長するという茨の道を行こうとしています。